テキストの選び方

 テキストの選び方として、私が高校生の頃の定石だったのが、「薄いものを選ぶこと」。
薄い方がよくまとまっているとのことで、要点集みたいなものが売れていたという話です。ただ、今となってはそれは大きな間違いだと思っています。
 そもそも要点というのは、じっくり内容を勉強してきた人が、覚えたことを思い出すためのキーワードです。ですから、キーワードから始めに覚えても、テストや資格試験の対策にはならないのです。
 よって、本の厚みにとらわれることなく、自分にあったテキストを選ぶ必要があります。


日本人著者のテキストを選べ!

 技術書なんかだと、よく外国人が執筆したものを日本人技術者が訳して出版されているものがあります。
それらの著書は絶対にお勧めしません。論調が妙にアメリカンだったり、分かりにくい内容をさらに分かりにくい言葉で説明されることが多々あります。内容を覚えるのに一生懸命なあなたに、文の意味をくみながら勉強しろというのはあまりにも酷な話です。


過去問題集に注意

 「このテキストは厚いから、説明が濃そうだなー」と思ってよく見てみると、後ろ半分は過去問やその解答だったりすることがたまにあります。厚みを比べるときは、きちんと説明部の厚みで見るようにしてください。
 また、それでも過去問が必要だと思っている方は、一度インターネット上にどれくらいの過去問や解答が転がっているか調べてみてください。
 また、情報処理試験については、過去問が試験センターのホームページで公開されています。ものによっては、過去問など全く買う必要がないことが分かるでしょう。

 ただし、どうしても詳しい解説が欲しいという方は、やはりインターネットよりも信頼できる書籍の解説に頼るべきです。


分からない言葉をリストアップ

 「自分にあったテキスト、自分が見やすいテキスト・・・、そんなものは勉強を始めてみなけらば分からない。」
確かにそんな意見もありますが、これをある程度、購入時点で判定する方法があります。

 本を買う際には、事前に取得する資格の中の、「キーワード」を3つほど挙げておきます。キーワードはあなたがまだ意味を理解していないものを適当に挙げておきます。
例えば、基本情報技術者であれば、「フラグメンテーション」「パイプライン」「コンピュータウィルス」などのキーワードを挙げておきます。

 そして、本屋で本を比べるときに、そのキーワードの説明で一番分かりやすかったテキストを選ぶのです。同じキーワードで判別することによって、切り口が揃い、勉強を始めてから選んだテキストに後悔するということが少なくなります。
 これをやる前に、図が見やすいか、配色はどうかなど、ある程度ビジュアル面で絞りこんでおくことで、より早くあなたに合ったテキストを探せるようになるでしょう。


生理的に受け付けるか?

 上記のように理論的にテキストの選び方を考えるのも重要ですが、「直感」も忘れてはなりません。
 つまりテキストを開いた瞬間に、「色使いが気にくわない」「いい回しが分かりにくい」「挿絵が嫌い」というような思いは、絶対に無視してはいけません。第一印象は結構合っているものです。購入した後に後悔しないようにしてください。


値段に左右されない

 テキストはどれも同じと考えてしまい、始めから購入の判断基準を「値段」に絞ってしまうことは誤りです。ただし、高いテキストだからといっていいものとは限りません。つまり、値段という選考基準の優先順位は、最後の最後に回すことが賢明です。


著者のプロフィールはどうか?

 私たちは「このテキストなら合格させてくれる」と信じて、テキストを購入します。それは言い換えれば、そのテキストの著者を信じるということです。それにも関わらず、著者のプロフィールすら読まずにテキストを購入することは、少し考えが足りないとに思います。
 私がテキスト(書籍もそうですが)の購入は、著者のプロフィールを読んで、著者を「すごい人だ」と思うところから始まります。そうでなければ、そのテキストに書いてある文言の信頼度や受け入れる気持ちがどうも薄くなり、受け入れられるものも難しく思えてしまいます。



ページトップへ
inserted by FC2 system