学生にとっての資格

資格は就職に有利なのか?

 ある仕事の都合上、学生からこんな質問を受けることがあります。
 「資格を持っていると、就職に有利ですか?」

 その学生の話を詳しく聞いてみると、Oracleマスターや、初級シスアドを持っているそうで、無資格で入社した私にとっては、非常に尊敬に値する人でした。学生にとって「資格」というと、即「就職」に結びつくようですが、資格をアピールの材料にするのであれば、もう少しアプローチを考える必要があると思います。
 具体的に言うと、「資格を持っていることをアピールしないこと」が重要です。

 私のいるIT系の会社だけではないと思いますが、面接の担当は人事部の社員だったり、資格の内容についてはあまり詳しくない管理職だったりします。その人達に対して、持っている資格のアピールをしても、あまり効果はありません。
 であれば、「なぜ資格を取ったのか」をアピールすべきです。例えば、こんなアピールはいかがですか?

 学校の授業でコンピュータ・リテラシーを受講していたのがきっかけで、IT関連の技術に興味を持ち始め、就職はIT系の会社にしようと決めていました。  しかし、詳しい人に比べると知識を持っている訳ではなく、仮に就職できたとしても、同期入社のメンバーについていけるかが不安でした。であれば、自分で少しずつでも何かしらの勉強をする必要があると思い、まずは、初級システムアドミニストレータの資格を取ることにしました。

 結果、昨年の秋に合格することはできましたが、IT系の会社に勤める人間としては、まだまだ知識が足りないことは自覚しています。  社会人になって、日々の業務の中での学習も大切ですが、今持っている向上心も忘れずに、より高度な資格取得も目指したいと思います。


いかがでしょうか?
あくまでも資格取得はプロセスとしてアピールすることで、継続的に努力すること姿勢を示すわけです。私が面接官で、上記のようなことを言う学生がいたら、採用を決定したいと思います。


社会人との考え方の違い

 社会人と学生の間に、「資格」に関する考え方に違いはあるのでしょうか?
 私の考えでは、「勉強の仕方」「テキストの選び方」など、このサイトで取り上げているほとんどの項目で、違いはないと思います。

 唯一挙げるとすれば、学生の方には「背伸びをしないこと」を心がけて頂ければと思います。発言、勉強内容などすべてにおいてです。

 例えば、資格の名ばかりを重視して、暗記でとりあえず資格を取るなど、無理をしてはいけません。 それよりも、「基礎固め」をする方が、よっぽど大切です。
学生時代に、我流で変な知識をつけられると、就職した後に矯正する羽目になります。あくまでも学生相応の知識をつけておけば、問題ありません。



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