プロメトリック(CBT)の全容

CBTとは?

 CBTとは、「Computer Based Testing」の略で、パソコンを使って行なうテストのことを言います。
 ほとんどのIT系ベンダ資格はこのCBTに導入しており、主催会社のテストセンターや、プロメトリック株式会社の認定する全国のテストセンターで受験をすることができます。テストセンターは、パソコンスクールなどがほとんどです。


プロメトリックテストセンターでの受験手順

 申し込み方法については、各試験の案内に記載されています。ここでは、プロメトリックのホームページにある「受験手順」をより受験者の視点から説明します。

(1)受験規定の確認
 まず会場に入ると、「受験者の方ですか?」というように一言かけられ「受験規定」を渡されます。ここには注意事項などが書いてあり、以前に受験経験がある人でも、必ず読まなくてはなりません。

(2)受験規定を渡されてから受付開始まで
 受験規定を渡された後、受付が始まるのですが、会場への到着時刻によっては、最大でも10分~15分程度の時間があくことがあります。この時間はテキストの確認にあてることができます。
 最終チェック表などが付いているテキストを持っている場合は、本当の最終チェックをするのもよいでしょうし、どうしても覚えられなかったことを読んで、念仏のように唱え、新鮮な記憶として会場に持ち込むのもよいでしょう。

(3)受付開始
確認書  受付開始時刻になると、手続きをするように受付担当の方から声がかかります。
 受付では、「写真付身分証明書」「署名付き身分証明書」「プロメトリックIDカード」「確認書(WEBから印刷)」を提示します。受付担当の方がこれら書類を確認後、不備がなければ、専用の紙に「現在の時刻(入室時刻)」「受験規定に同意する」というチェック、「氏名」を記入するように言われます。
 記入後に、荷物をしまうロッカーの鍵を渡されます。顔写真付きの身分証明書以外は、このロッカーにしまってください。
 鍵を渡されてから試験開始まで時間がある場合は、ここでもテキストを確認することは可能ですが、どちらにしてもわずかな時間なので、この時点で荷物をしまって最終的な深呼吸の時間にあてた方がよいでしょう。

プロメトリックIDカード

(4)受験セットの配布
 試験開始直前になると、受付担当の方が受験者1人1人の名前を呼びます。
 呼ばれた受験者から順番に「受験セット」というプラスチックケースが手渡されます。
 この受験セットには、「水性ペン2本」「マジックボード」「受験規定」が入っており、外側のポケットには、プロメトリックIDカードが外から見えるようにセットされています。
 その横に、同じようなポケットが空の状態になっていますので、そこに顔写真付き身分証明書をセットします。受験者全員に受験セットが配られた後、受付担当の方から注意事項の説明があります。

(5)試験開始
 受付担当の方から説明が終わると、会場への入室指示があります。指示があったら会場に入室し、指示された番号の貼ってある席に着席します。
 席にはキーボード、ディスプレイ、耳栓代わりのヘッドホン(音は出ません)と受付担当の方を呼び出すボタンがあります。画面に表示されている氏名と、試験内容を確認して間違いがなければ画面にプロメトリックIDを入力します。

 ここからは試験によって進み方が違います。詳細は各試験の手順を参考にしてください。(画面の指示に従うだけで問題はありません。)

  • 途中で休憩が設けられている試験の場合、休憩を取ることができる旨が画面に表示されます。
  • (休憩を取ることができない試験の場合は、何も表示されません。)
  • 休憩を取る場合は、ボタンにて受付担当の方を呼び出し、休憩を取ることを伝え退室します。
  • この際に、受験セットのポケットに入れた写真付き身分証明書を持っていくように指示されます。
  • 退室の場合は、受付にて1度退室する時刻を記入します。
  • 再度入室する際には、入室することを受付担当の方に伝え、再入室時刻を記入してから入室します。
  • 入室後は画面の指示に従って試験を再開します。

(6)試験終了
   試験が終わると、直ぐに採点が始まります。
 採点結果は、直ぐに画面に表示されることもあれば、受付で渡されるスコアレポートで通知されることもあります。(スコアレポートはどちらにしても渡されます。)
 試験会場退室後は直ぐに受付に行き、受験セットを返却、退室時刻を記入します。スコアレポートを受け取ったら、ロッカーの荷物を取って鍵を返却し、試験は終了です。


テストセンターにもミスはある

 テストセンターの方の行動は徹底されており、受験者には毅然とした対応をします。しかし、聞く話ではやはりミスもあるようです。
私の知り合いが受験した際には、自分の席に座ったら申し込み内容とは違う試験内容が表示されていたということがあったそうです。直ぐに受付担当を呼出しましたが、一度退室させられ、正しい試験を受けるまでにそこそこの時間待たされたということです。
1度試験開始ボタンを押してしまうと、そのような対応すらしてくれない可能性もありますので、試験開始前の「氏名」「試験内容」の確認は十分に行いましょう。


テストセンターの場所を確認

 先ほども書いた通り、テストセンターは普通のパソコンスクールなど、思いもよらぬところにあることがほとんどです。その場合、当日テストセンターを目指しても、場所が分かりにくいことがあります。
 地図を印刷する際には、プロメトリックの申し込み時に表示される地図の他に、一般的な地図サイトの地図を印刷しておいた方がよいでしょう。 地元で受験する場合には、何かのついでに下見をしておくと万全でしょう。


よくある受験者のミス

私が受験した時に見かけた受験者のミスや、テストセンターから案内されている注意をご紹介します。

プロメトリックIDカードを失くした…
 IDカードはなくしても、全く問題はありません。当日受付にて、失くしたことを伝えると即発行してくれます。 ※ 私も経験者です。

勝手に入室…
 受験セットを受け取り、すぐに会場に入室した受験者を見たことがあります。受付担当の方に退室を明示られ、どうにか受験はできたようですが、こっ酷く怒られていました。

受付に行く前にロッカーに寄る…
 これは私がやってしまったことなのですが、テストが終わり結果は合格、気分よく退室しました。その会場は、入退室口と受付の間にロッカーがあったため、受付に行く前に荷物を取っていこうとしました。すると受付の方から「受付お済ませください!」との声が聞こえてきました。
 その声が聞こえた頃には、既に荷物を取ってしまっていたのですが、受付に行くと「次からはご注意ください!」とこっ酷く怒られました。

身分証明書が足りない…
 一番よくあるミスかもしれません。テストセンターで受験をする際には、顔写真付き身分証明書や署名付き身分証明書など、決まった組み合わせで身分証明書を提示する必要があります。

 私が見た受験者は、「確認書」をよく読んでいなかったらしく、免許証だけ持って来ていました。身分証明書が足りないことを指摘されると、とても焦った顔をして「開始まであと何分ありますか?」と受付の方に聞いていました。たまたま、時間に余裕があったことと自宅が近かったことが幸いして、どうにか開始時間には間に合い、受験することができていたようですが、試験日当日にそんな焦る事態になってしまっては、実力を100%発揮するのは難しいかもしれませんね。

 また、有効期限内や所定の書類であっても、写真が不鮮明で確認できない場合は、受験を断られる場合もあるらしいので、ご注意ください。

忘れ物が多いそうです…
 受験者の忘れ物として「傘」はよくあるようですが、「パスポート」「財布」「免許証」「ジャケット」「アクセサリ」「ハンカチ」などもあるようです。身分証明書を2点提示しなければならなかったり、全ての荷物をロッカーにしまわなくてはならなかったりするため、忘れてしまうのもうなずけますが、試験に合格しても忘れ物があっては素直に喜べません。注意しましょう。

遅刻する
 確認書に、集合時間が明記されていますが、その時間に遅れる方を何名か見たことがあります。基本的には、集合時間に遅れた場合、受験することができません。
 どうしても集合時間に遅れてしまう場合は、遅れると分かった段階で、テストセンターに直接電話をして、指示を仰ぎましょう。また、電車遅延などの場合は、遅延証明書などを必ずもらうようにしましょう。


受付担当の方の態度

 一貫して、スタッフとして毅然した態度を取っている印象です。
 受験者に対しては、「例外」というものを認めず、徹底的にルールに従っています。
 悪い印象はまったくありませんが、合格した時に一言くらい「おめでとうございます」と言ってくれると、個人的には嬉しいのですが…。(落ちた時に「残念でしたね!」とは言われたくないですが…)


受験セットの品質

 受験者1人1人に渡される受験セットですが、この品質にはかなりの問題があります。
 まず1番気になるのが、水性ペンの太さ、会議の時にホワイトボードに書くような太さで、机上の計算等に使えるようなものではありません。自分が書いた字でも、太すぎて「0」なんだか「6」なんだか区別がつかなくなります。また、太いだけでなく、よくカスカスにインクが切れていることがあります。

 会場に入って席についた後の、試験開始前にマジックの出具合は確認してください。問題を解く時に気づくのでは、ペンの交換に無駄な時間を費やすことになります。
 これと同様に使いにくいのが、マジックボードです。字を消すための道具が付いていないため、字がいっぱいになった時には、受付担当の方を呼び出し、交換してもらわなければなりません。


ショートカットユーザーは注意!

 試験を実施する端末は、普通のWindowsパソコンです。つまり「Windows + D(デスクトップ表示)」、「Alt + F4(閉じる)」、「Alt + Tab(別のアプリケーションに切り替え)」などのショートカット操作を行なうと、テストの画面が思わぬ動きをして、消えてしまうことがあります。
 試験当日は、素直にマウス操作で対応する方が無難でしょう。



ページトップへ
inserted by FC2 system